会長挨拶

　平成29年度の総会で、島根県臨床内科医会設立以来30余年にわたり会長を務められた葛尾先生の後任として会長に就任しました。まだ不慣れですが何とぞよろしくお願いいたします。

　臨床内科医会では内科臨床の知識、技術の向上を図るべく、講演会や研修会、保険審査に関する情報発信などを行って来ました。
　しかし、創設以来30年が過ぎ、会員の高齢化も進み、超高齢社会に突入して医療の世界も大きく変化してきています。

　これから益々進む医療のIT化そしてAIを用いた医療機器等の進歩に対応するために若い世代の参加が臨床内科医会の今後のためにも是非必要です。
　厚生労働省は超高齢社会における医療介護費削減のため在宅医療を拡大すべくかかりつけ医制度など色々な施策を打ち出しています。しかしながら地域包括ケア構想も足踏み状態です。かかりつけ医制度は一人の開業医では不可能で、複数医師のチームと後方病院とのチームが必要です。

　最近問題となっている働き方改革では医師の労働時間に議論が集中しています。労働時間の上限を決めることも重要ですが、開業医の働き方改革は極めて重要です。米国ではすでに複数の医師によるチーム医療と病院との契約システムで働き方改革を実行しています。
　日本でも最近「地域医療連携推進法人」が認可されましたが、本当の意味の地域医療での働き方改革には活用されていません。

　日本臨床内科医会は「かかりつけ医」を重視しています。日本で超高齢社会と人口減少のトップクラスの島根県においては地域医療を支えるために開業医の働き方改革はとても重要です。
是非一緒に考えて活動していきたいと思います。
令和元年を期してホームページも開設しました。よろしくお願いいたします。

 

会長　　小林　祥泰